#19 乗鞍岳登山ルートガイド

乗鞍岳は3,026mの主峰「剣ヶ峰」をはじめとする23の峰に7つの湖、8つの平原からなる火山からなる山。日本百名山に指定されています。そんな乗鞍岳の中でも、畳平から剣ヶ峰へのルートはとても人気で、毎年多くの方で賑わいます。それだけでなく、富士見岳・魔王岳・大黒岳といった、もっと気軽に&ゆったりと登山を楽しみたい方にもピッタリな登山ルートもあります!雷鳥コマクサの群落に出会えるチャンスもあり、それぞれに魅力たっぷり!時間と体力に余裕のある方は、4つのピークを踏破するのもいいですね。ここでは、各ルートについて、また見どころについてもご紹介します。

乗鞍岳-畳平マップ

❶ 剣ヶ峰(標高3026m)

畳平から剣ヶ峰へ向かうルートは、一番メジャーなルート。畳平から出発して、鶴ヶ池脇のなだらかな登山道を進みます。左側に富士見岳を見ながら進んでいくと、登山道の左下に雪渓が見えてきます。夏スキーを楽しんでいる人を見かけるかもしれません。その先に建っているのが肩ノ小屋です。小屋裏手の庭が休憩ポイントなので、少し休憩してから出発しましょう。

その先はハイマツに覆われた登山道です。足元にはゴロゴロと岩が転がっているので、焦らずゆっくりと。そこを抜けると岩礫の登山道となり、蚕玉岳山頂へと続きます。 山頂から見える鮮やかなコバルトブルーの池は、権現池です。そこから5分ほどで頂上小屋の看板が見えます(頂上小屋は売店のみ)。ここからひと登りで剣ヶ峰の山頂へ。山頂には朝日権現社の祠があります。展望は360度!山頂からは槍ヶ岳や穂高岳などの北アルプス連峰が一望できるほか、東側には八ヶ岳、南東側には南アルプスと中央アルプスが望めます。景色を堪能した後は、気も緩みがちになりますが、下りは転倒しやすいので、足元やすれ違いなどに気を付けて歩きましょう。

所要時間:畳平から山頂まで約90分

難易度:★★★

❷ 富士見岳(標高2817m)

富士見岳への登山コースは、2通りあります。1つめは、畳平から鶴ケ池の脇を歩き、長野・岐阜県境の標識のある車道の近くから、砂と小岩の山道を20分ほど登るコース。2つめは、お花畑の横を通過して剣ヶ峰を目指す道のりを歩き、途中、富士見岳分岐から登るコースです。

どちらも最後は、砂と小岩の山道を 登ります。山頂からは、南に剣ヶ峰、北に槍ヶ岳、穂高連峰を見渡すことができます。足腰に問題なければ初心者の方でも頂上まで登れるので、年配の方や小学校低学年のお子様でも、体力に自信のある方はぜひトライを♪富士見岳は、ご来光ポイントとしても人気があり、コマクサの群生も出迎えてくれます。

所要時間:畳平から山頂まで約25分

難易度:★★

※畳平から鶴ケ池の脇を歩き、長野・岐阜県境の標識のある車道の近くから登るコース↓

❸ 魔王岳(標高2763m)

畳平バスターミナル北側すぐの所に魔王岳の登山口があります。道は階段が整備されており、歩きやすい登山道です。乗鞍岳の中でも一番気軽に登れる山で、10分~15分ほど登っていくと山頂に到着します。山頂からは、乗鞍スカイラインの向こうに笠ヶ岳、焼岳、槍ヶ岳など、北アルプスの峰々が一望できます。

「魔王岳」という名前とは裏腹に、小さなお子様連れでも登頂の満足感を味わえる、そんなゆるやかな山です。運が良ければ、雷鳥に出会えるチャンスもあるかもしれません。

所要時間:畳平から山頂まで約15分

難易度:

❹ 大黒岳(標高2772m)

長野県と岐阜県の県境「標高2716m」バス停横に登山口があります。登山道沿いではコマクサの群生が出迎えてくれ、その姿に癒される心地になるかもしれません。約20分ほど歩くと、あっと言う間に山頂です。山頂では、槍ヶ岳や穂高連峰なども見渡せます。

大黒岳は、ご来光ポイントとしても人気の山です。神秘的な朝陽が昇る姿や、辺りに広がる神々しい景色をここで味わってみてはいかがでしょう。

所要時間:畳平から山頂まで約20分

難易度:★★