雪融けが進み、春を迎えると、それまでぐっと雪の下で耐えていた植物の芽吹きや花の開花が、この時を待っていたかのように次々と進んでいきます。その勢いはフレッシュで力強く、エネルギーに満ち溢れています。春を迎える喜びや新緑の心地よさをあちこちで感じられるこの時期のトレッキングは、地元の人たちも大好きです。そこで、春~初夏に乗鞍を歩くならここへ!というおすすめのルートをピックアップしてみました。
春~初夏に歩きたい新緑トレッキングルート5選
❶ 一の瀬
乗鞍高原に春の訪れを告げる水芭蕉。その水芭蕉の群生地がある一の瀬は、春から初夏におすすめのトレッキングルートの一つです。水芭蕉の時期は4月下旬から5月の中旬頃。水芭蕉が見頃を終えると、スモモ・コナシ・ミツガシワの白い花が次々に花開き、6月中旬から下旬にはレンゲツツジが見頃を迎えます。
春を迎え、植物の芽吹きと成長がめまぐるしいこの季節。静寂が広がる一の瀬に身を置くと、その植物たちの刻一刻と変化する姿が、より一層際立つように感じられます。ぜひじっくりと、また日を変えて、新緑やその時々の花を味わってみてはいかがでしょう。ネイチャープラザやまいめの池駐車場からコースが広がっています。
(のりくら散策ガイドDコース参照)
所要時間:2時間
約4.5km



乗鞍は白ずきんの郷!
❷ 善五郎の滝~牛留池~一の瀬へ
例年GWが明けると、高原内は徐々に新緑が輝き、トレッキングに心地の良い季節に入っていきます。新緑のフレッシュなエネルギーを存分に味わいたい方におすすめなのが、このルート。新緑に包まれ、滝や池をめぐりながら歩くと、心と身体がリフレッシュされ、満たされた気分になるでしょう。
善五郎の滝へ向かう「どんぐりの径」は広葉樹の新緑が太陽に透かされ輝いて見え、滝までの気持ちの良い散策を楽しめます。善五郎の滝でスプラッシュを浴びた後は、少し急な登りから始まる「ふたりの径」を経由して牛留池へ。晴れていれば、牛留池の東屋から乗鞍岳の悠々とした姿が目の前に現れ、池に映りこむ乗鞍岳の姿も楽しめます。
牛留池で少し休憩した後は、口笛の径を経由して一の瀬へと下ります。長い下りになりますが、新緑のシャワーを浴びながら、それこそ口笛を吹きつつ歩きたくなるかもしれません。下り終えると、静かな水辺が広がるあざみ池に行き着き、ホッと一息。
あざみ池を後にして、小梨の道を経由しネイチャープラザ方面へと歩きます。その後はサイクリング道を経由して観光センター方面へ向かうのもいいですし、ネイチャープラザから白樺の径を経由し、森の中を歩いて観光センター方面へ向かうルートもおすすめです。行動食やランチをもって、ぜひゆったり歩いてみてください。
(のりくら散策ガイドEコース+α 参照)
所要時間:3~4時間



❸ 乗鞍岳を一望できる見晴岩へ
新緑の季節にぜひ足を運んでいただきたいのが、知る人ぞ知る「見晴岩」へ向かうルートです。例年5月の下旬頃、愛らしい二リンソウの花が足元にほころびます。そして新緑のカラマツ林を登っていくと、絶景の待つ見晴らし岩が現れます。
見晴岩は、乗鞍岳を目の前に仰ぎ見ながら高原内を眼下に見渡せる、とにかく最高に気持ちの良い場所です。誰でも思わず歓声を上げたくなり、いつまでもいたくなる、そんな特別な景色が待っています。見晴岩での景色を堪能した後は、来た道を引き返してもいいですし、そのままルートを進むと白骨温泉へと至ります。
※見晴岩に登る場合、特に小さなお子さんは落下等にご注意ください。
所要時間:1.5~2時間



❹ 妖精に出会える原生林の径
「森の妖精」と言われる真っ白いギンリョウソウが原生林の径に現れるのは、例年6月の末~7月の初め頃。その姿や佇まいはとても愛らしく、落ち葉の間からひょっこりと頭をのぞかせ、木漏れ日の中で透明度が増します。ギンリョウソウは別名「幽霊草」とも呼ばれる腐生植物。この森で共生関係を築き、私たちを楽しませてくれる魅力的な存在です。雨が降ると苔が美しく輝き、森の妖精たちも喜んでいるように見えます。
原生林の径は、主にコメツガやシラビソの針葉樹からなる、原生の雰囲気が漂う静かな森。県道の出口付近には、地元民に「トトロの木」と呼ばれ親しまれているシナノキの巨木が佇んでいます。足元にはゴゼンタチバナやマイヅルソウなどの花も咲き、神秘的な森歩きを楽しんでいただけます。
所要時間:1.5~2時間




❺ 番所大滝~千間淵遊歩道
春を迎えたら歩きたいのがこのルート。山からの雪融け水が集まり、落差40mを一気に流れ落ちる番所大滝の姿に、力強く流れゆく自然のパワーを感じられます。全身に響き渡るような滝のエネルギーをもらったら、来た道を戻り、千間淵方面へ。道中では、火成岩の表面に割れ目が入り石の板を重ねたように見える「板状摂理」を発見できます。
小大野川の流れを感じつつ、小滝や千間淵などでゆったりとした時間をもって、心地よさに委ねてみましょう。千間淵とは、ドーム型をした淵の奥に小さな滝がある場所です。流れを別にする前川で千間の量の薪を流したところ、ここへ流れ着いたことからこの名が付きました。自然に大切に包まれ、受け止めてもらえるような感覚を味わえるかもしれません。
(のりくら散策ガイドBコース 参照)
所要時間:約1時間
約1.2km




行ってみたくなる素敵な感じにまとめていただいて感謝です。
秀子さんが書いたことは除いて….
一の瀬園地=園地をとる
見晴らし岩=見晴岩で統一しますか?
花劇場のマップには昔から書いてないですが、今後は載せたほうがいいでしょうね。
市販の5万分の1の地図でも「見晴岩」になっています。
のりくら散策ガイドのPDFにリンクしてありますが、
Dコース 一の瀬木道が工事で通行止めのままになっています。
同じアドレスのままPDFを入れ替えしてもらった方がいいと思います。
今年度、このマップはトイレなどの変更点を修正して増版予定だそうです。
原生林の小径=小をとる
トレイル研究会で 全て 〜〜〜の径 で統一することになりました。
現地の看板はまだそのままの箇所がありますが、順次取り替えの時に直していけると思います。
冒頭は「雪解け」 ⑤は「雪融け」 統一する?
私は「雪融け」がいいと思って使っています^^
ありがとうございます!「見晴岩」「原生林の径」「雪融け」の表記、統一しました。
それと、もしご存知でしたら、のりくら散策ガイドのPDF最新版は、どなたに言えば頂けるでしょう??
楽しく読ませていただきました。
HPの構成・このページの詳しい作成意図がわからないので気が付いたことを書きます。
これはと思ったところだけ採用してください。
①一の瀬園地
*GW近くまで女小屋の森近辺は残雪があります。足元の装備や防寒が必要な時がございます。
*コース説明はマップに移動させるのか、書き込むのかわかりませんが、②善五郎の滝では触れているので、、、ネイチャープラザや座望庵駐車場からコースが広がっています。と加えては?
*花の開花の順が、スモモ・コナシ・ミツガシワ?
*一の瀬は、ミツガシワで売りますか? 今まではスモモコナシ・レンゲツツジでしたが?
②善五郎の滝~牛留の池~一の瀬
*対象はバスの方なのか、自動車の方なのか?自動車なら歩き始めた駐車場へ、バスならバス停からバス停?
*「乗鞍は白ずきんの郷?」を「乗鞍は白ずきんの郷!」?を!の方が良いような気がします。
*牛留の池、この時期は池に乗鞍岳が映るのもいいですよ
③見晴峠の岩
*見晴らし峠の岩は、登ると落下事故に注意が必要 子供とか。
④妖精に出会える原生林の径
*梅雨期に楽しめる。少しの雨だと苔が美しく輝き 妖精たちも喜んでます。みたいな雨でも楽しめるコースだと思っています
⑤番所大滝~千間淵遊歩道
*千間淵遊歩道は、GW前後まで冬期通行止
読み物として書いているなら必要ないこともあると思います。気が付いた点でした。
ありがとうございます!!そうですね。位置づけとしては、この季節のピックアップ記事として、トップページから飛んで来る形になります。説明的になりすぎず、その場所を感じられて足を運んでみたくなる読み物的な位置づけですね。
一の瀬の花についてもご指摘ありがとうございます。トレッキングルートの紹介の一部なので、花の「売り」というところには重きをおかず、歩くとこんなお花に出会えますよーというサラッと触れる形にとどめておきますね♡写真の表示順については、開花順に変えてみましたm(__)m
その他、色々ご指摘ありがとうございます!修正してみました。