初心者でも安心!乗鞍高原でスノーシューを快適に楽しむための服装・持ち物・安全のコツを徹底解説。ガイドツアー&レンタル情報付き。

スノーシューハイクは年齢問わず多くの方に楽しんでいただける冬のアクティビティ。特別な技術は必要なく、ふかふかの雪に覆われた高原内のハイキングを堪能できます。そして乗鞍高原は、スノーシューを楽しむのに最高のロケーションで、ハイキングに適したルートがいくつもあります。体験したい!と思った方はスノーハイクに必要なスノーシューやウエア類を高原内でレンタルすることも可能ですが、予め必要なものを知っておくと安心。
今回は、スノーシューハイク初心者のために、必要な服装や持ち物、そして楽しむ上での注意点をガイドします。

❶ 乗鞍高原スノーシューハイクの服装・装備

スノーシューは西洋版のかんじきで、接地面が広いためにふかふかの雪の上でも沈まずに歩きまわれます。せっかくのスノーシューハイクなのに、寒さで楽しめなかった!などといったことがないように、服装の基本を押さえておきましょう。

イラストは一例です。
季節、天候、ハイキングの目的に合わせた装備で。

❶ 防寒用帽子 耳が覆える保温用のニット帽をご用意ください。
❷ バックパック小型の20~30リットル程度の大きさのもの。
❸ アウタージャケット&パンツ防水・透湿性ですぐ脱げるものが最適。スキー・スノボ用のウエアでも大丈夫です。(レンタルが可能です)
スリーシーズンのレインウエアをお持ちの場合、レインウエアの中に冬用のフリースなどを着こむ形でもOK。
❹ ミドルウエア(中間着)保温力・速乾性のあるものがよく、防寒用のフリースや薄手のダウンジャケットを着るのが一般的です。行動中に脱いだり着たりしやすいものがおすすめ。
❺ インナーウエア(下着)直接肌に触れるアンダーウェア(下着)と、インナーウェア(長袖シャツ・タイツ)は
保温力のある化学繊維やウール素材のものをご用意下さい。夏用の清涼素材のアンダーシャツやタイツは適していません。
❻ ズボン冬山用の厚手のものである必要はなく、タイツやアウターウェアに保温力があればスリーシーズン用の登山用ズボンでもOKです。
❼ 靴下厚手の登山用ソックスが適しています。特に保温力の観点からウール素材がオススメ。予備としてもう一足あると安心です。
❽ ネックウォーマー首は体の中でも熱を奪われやすい部分。ひとつあると防寒に大いに役立ちます。普段お使いのものでOKです。
❾ ゲイター雪の侵入を防ぐため、靴の上から着用するゲイター(スパッツ)は必須です。
❿ スノーブーツ雪の中を歩くので、防水性・保温性のあるスノーブーツをご準備ください。
スノーボードブーツでもOKです。冬用のシューズを持っていない場合、ハイカットで防水性のトレッキングシューズであれば、防寒用の厚い靴下を履いたり、ゲイターで対策すれば代用できます。
⓫ スノーシューご自分の荷重に合ったものをご準備ください。(レンタルが可能です)
⓬ トレッキングポール両手用でスノーバスケットのついたものをご準備ください。(レンタルが可能です)
⓭グローブ手袋はスキーやスノーボードなどで使う防水タイプのものを。
また、素手にならなくても食事をしたり、靴紐を結んだりすることが出来る薄手の手袋があるとなおいいです。
⓮ゴーグルかサングラス晴れて雪面の反射がまぶしい時や吹雪の時にあると便利です。

❷ 乗鞍高原スノーシューハイクに必要な持ち物

❶ ザックカバー防水用のものを。ポリ袋でも代用できます。
❷ 水筒行動中の飲み物を入れるもの。意外と汗をかくので、一人1Lくらいを目安にお持ち下さい。温かい飲み物を入れられるよう保温性のある水筒(容量500ML程度)があると良いでしょう。ペットボトルの飲料水は寒さで凍ってしまうこともあります。
❸ 昼食・行動食おにぎりなどは凍ってしまうこともあるので、パン、カロリー食、お菓子などを持参しましょう。
❹ 地図・方位磁石自分の位置やルートを確認する為に必要です。
❺ ビニール袋ゴミ袋として、また濡れては困るものの防水パック用として、大小各数枚あると便利です。
❻ 携帯トイレ万が一のために持参すると安心。観光センターに自動販売機があります。
❼ 日焼け止め・ティッシュ・タオルなどトイレ等のため、ティッシュをご持参ください。トイレットペーパーも便利です。汗拭き用のタオルやリップクリームも適宜。
❽ 健康保険証万が一に備えてお持ちください。
❾ 携帯電話・腕時計腕時計は濡れたり汚れたりしても大丈夫なものが良いでしょう。携帯電話は緊急時に役立ちます。
❿ 使い捨てカイロ寒がりな方は貼るタイプをご持参下さい。
⓫ ファーストエイド体調の変化に備えて頭痛薬やお腹の薬など常備薬を。
持病の薬や傷絆創膏も持参しましょう
⓬ ヘッドライトナイトスノーシュー(ツアー参加推奨)に出かける際は必須です。レンタル可能な施設もあります。
⓭ 現金トイレチップなどのために。

❸ スノーシューハイクを安全に楽しんでいただくために

スノーシューハイクは、特別な技術を必要とせず、誰でも簡単にできる冬のアクティビティです。

しかし、注意点をおさえないと思わぬトラブルに至ることもあります。また、ガイドをつけずにバックカントリーエリアへトレッキングする場合は、「雪山登山」と一緒で、遭難のリスクがあることを念頭に置きましょう。下記の注意事項を守って安全なスノーシューハイクをお楽しみください。

①準備運動

スノーシューは軽めに作られていますが、片足で重量900g前後あるので、決して軽いものではありません。しっかり固定されているとはいえ、ブーツとの相性によってはバインディングが緩み、思わぬ捻挫につながることもあります。足首のストレッチなど準備運動をしてから出かけるのがおすすめです。

②歩き方

特にスノーシューに慣れていない方は、反対の足のスノーシューを踏んで転倒につながることがあります。肩幅程度に足を開いて歩くようにしましょう。また、必要以上に足を上げると重さで体力が消耗してしまいます。かかとを引きずるように歩きましょう。トレッキングポールは、ひじの角度が90度くらいになるよう長さを調節すると良いでしょう。

③無理のない計画(ルートの選定)

起点となる場所から遠く離れて現在地が分からなくなれば遭難につながり大きなアクシデントにつながります。
常に現在地を把握して滑落をするような危険なエリアは避けて行動しましょう。

④トイレ位置の確認

トイレはコース途中には殆どないので、地図上にある場所で、あらかじめ済ませましょう。万が一のために携帯トイレを持参すると安心です。観光センターに携帯トイレの自動販売機があります。

⑤急な天候の変化

厳冬期の乗鞍高原のスノーハイクは常に低温にさらされるため、十分な装備がなければ低体温症や凍傷になるリスクがあることを忘れずに。快晴で気候が良い時であれば暑さを感じるほどでも、雪が降ったり風が吹くような天候に変われば、体感温度は一気に下がります。吹雪などでホワイトアウトになれば、遭難の危険もあります。天気予報で天候の変化を予測して行動しましょう。

⑥水のにじんでいる箇所や凍結箇所は歩かない

雪面に水のにじんでいる怪しい所があった場合はとにかく避け、慎重に歩くようにしましょう。また、スノーシューのクランボンは凍結箇所に刺さる鋭利さはありません。(凍結箇所にはアイゼンが必要です)万が一凍結している場所があれば、無理をせず迂回しましょう。

⑦スマホは冷やさないように

気温が低いとスマホのバッテリーはどんどん減っていきます。冷やさない、濡らさないために胸ポケットに入れるとよいです。予備のバッテリーがあると安心です。


スノーシューハイクに必要な装備やおさえておきたい注意点、いかがでしたでしょうか。魅力いっぱいのスノーシューは、手軽にチャレンジできますが、リスクも隣り合わせです。初心者の方は、まずは冬の乗鞍高原をよく知り尽くした地元ガイドによるガイドツアーに参加されることをおススメします。乗鞍高原でしか味わえない美しい景色ととっておきの体験が待っています!

④乗鞍高原おすすめのスノーシューコース

ガイドツアーご希望の方は地元のガイドへお問い合わせください
※レンタル品が必要な場合、予め確認しておくと安心です。