乗鞍ライチョウルート

Norikura Raicho Route

乗鞍ライチョウルートとは

~人と自然・地域と地域をつなぐ 観光ルート~

長野県・岐阜県の両県にまたがる霊峰「乗鞍岳」へは、長野県側からは「エコーライン」、岐阜県側からは「スカイライン」という二つのマイカー規制道路があり、「バスで走れる標高が日本一の道路」として手軽に標高2,500mを超える山岳景観を楽しむことができます。

乗鞍岳に生息している「ライチョウ(絶滅危惧種であり国の天然記念物)」は地域のシンボル。乗鞍岳への誇りと未来への想いをライチョウに込め、長野県・岐阜県の双方から一気通貫できる観光ルートとして「乗鞍ライチョウルート」は生まれました。このルートを通して乗鞍岳の懐の深さ、一方からだけでは知り得ない乗鞍岳の景観や麓地域の魅力を、今までにないバラエティに富んだ楽しみ方で味わっていただけるはずです。

Environment

環境配慮について

中部山岳国立公園に位置する乗鞍岳・ライチョウルートには、貴重な高山植物や野生動物などが生息し、豊かな自然環境が残っています。この豊かな環境を次の世代に引き継ぐため、地域で大切にしている5つのことがあります。

  1. 採らない…公園内の植物、動物、昆虫などの生き物を採らないように
  2. 捨てない…食べ残しやごみは残さず持ち帰るように
  3. 踏み込まない…木道や歩道から外れたり、草花の上を歩いたりして、自然を傷つけないよう注意するように
  4. 与えない…野生動物にむやみに近づかず、餌を与えたりしないように
  5. 環境を乱さない…自然の景観、空気、暗闇や静けさなどを乱さないように
  6. 持ち込まない…ペットや外来生物の持ち込み禁止

野生生物はたくましい生命力をもっていますが、限られた環境でしか生きられない脆さもあり、一度その環境が崩れると、元に戻すのは簡単なことではありません。

訪れてくださる皆さまには、乗鞍岳を思いっきり楽しんで頂きつつ、上記5つの配慮を頭の片隅に入れて頂き、乗鞍岳の素晴らしい自然を共に楽しみましょう。

ライチョウルートでできること

Active

乗鞍ライチョウルートを使うと、乗鞍岳の麓から3000m級の山岳景勝地に気軽にアクセスでき、山の向こう側の麓地域へと足を延ばすこともできてしまいます。こんな特別な場所は国内でも類を見ません。また、登山・サイクリングなどアウトドア熱をくすぐられる とっておきのアクティビティが待っています。天空ならではの貴重でダイナミックな体験を。

01

春山&サマースキー

春山バスでライチョウルートを登っていくと、澄みきった青い空と高くそびえる白い雪壁が現れ、圧巻の雪景色と共に雪の回廊を楽しめます。また残雪の乗鞍岳トレッキングや、春スキー・サマースキーで標高2500m以上の大パノラマを滑り、雪山をたっぷりと満喫できます。

02

自転車 / Cycling

エコーラインでは毎年7月中旬から9月下旬の期間限定でご来光専用バスが運行されます。ご来光と共に幻想的に移り変わる空の色や雲海、遠くの山並みを眺めつつ、標高2700m以上の絶景ポイントで神秘的&感動的な日の出の時間を過ごすことができます。

03

登山 / Mountain Climbing

乗鞍岳は日本百名山に指定されています。畳平から剣ヶ峰へのルートは人気で、手軽に3000m級の山にチャレンジできることから毎年多くの方で賑わいます。もっと気軽に登山を楽しみたい方は富士見岳や魔王岳、大黒岳へ。道中では雷鳥やコマクサの群落に出会えるチャンスもあります。

ライチョウルートでできること

Slow

乗鞍ライチョウルートを使うと、ご来光、高山植物、満天の星空など、高山帯でなければ見ることのできない貴重な自然景観を気軽に楽しむことができます。また、アクセスが容易なため、貴重な山岳景観をゆったりと味わう時間を持つこともできるのです。天空で過ごすスローで贅沢な体験を。

04

星空観察 / Star watching

標高2700mを超える乗鞍岳では、澄んだ空気の中、言葉を失うほどの格別な星空を楽しむことができます。エコーライン途中の位ヶ原山荘や冷泉小屋、県境付近の肩の小屋、畳平の白雲荘や銀嶺荘にお泊りになって、別天地の星空を思う存分お楽しみください。

05

ご来光 / Sunrise

エコーラインでは毎年7月中旬から9月下旬の期間限定でご来光専用バスが運行されます。ご来光と共に幻想的に移り変わる空の色や雲海、遠くの山並みを眺めつつ、標高2700m以上の絶景ポイントで神秘的&感動的な日の出の時間を過ごすことができます。

06

紅葉時の宝徳霊神近辺

Raicho Route 紅葉

乗鞍岳の山頂付近から、次第に山肌を駆け下りてくる紅葉前線。エコーラインでは、9月下旬から10月中旬まで錦に彩られる山の景色を楽しめます。アクセスには乗鞍岳シャトルバスはもちろん、自転車を使った紅葉ライドもおすすめです。

07

天空でお花畑散策 / Stroll

高山植物の宝庫でもある乗鞍岳では、可憐に咲く高山植物たちに出会えます。7月中旬~8月中旬に、標高2700mの「畳平」へ上ると、コマクサ・クロユリ・ハクサンイチゲなど「天空のお花畑」とも呼ばれる高山植物のお花畑が広がります。

お得なチケット

アルプス横断ルートきっぷ

松本から高山を通り抜ける間に寄り道ができるチケットです。ライチョウルートをご利用の際は、3つのルートから「乗鞍ルート」を選んでご利用いただけます。

※詳しくはバス会社HPへ

信州・飛騨アルプスワイドフリーパスポート

乗鞍ライチョウルートを含む広い範囲を自由に乗り降りできる、便利でお得なチケットです。

※詳しくはバス会社HPへ

注意点

乗鞍岳の最高峰「剣ヶ峰」は、標高3,026mで、日本では19番目に高い山。シャトルバスの終点「乗鞍畳平」は、標高2,702mあります。シャトルバスでアクセスする場合、一気に標高が上がりますので高山病への注意が必要です。頭痛、吐き気、倦怠感、めまい、顔が青ざめる、といった症状は高山病の症状。その日の体調にもよりますし、畳平に上がっただけで高山病の症状が出る方もいます。しっかり睡眠をとり、水分とカロリーをしっかり摂って、万全の体調でお越しください。
予防法は、畳平に着いたらいきなり登山を始めるのではなく、少し畳平で高度に体を慣らしてから歩き出すこと。もし症状が出て同じ場所で次第に具合が悪くなる場合には、ただちに高度を下げましょう。

また、気温差にも注意が必要です。標高が100m高くなるごとに気温は0.6度ずつ下がりますので、乗鞍畳平は地上よりも約15~16度低くなります。更に、急な天候の変化で冷たい雨風にさらされ続けると、低体温症になる危険性もあります。おでかけの際はしっかりとした防寒準備をお願いします。また事前に天気予報を確認して、悪天候の際の無理な行動は控えましょう。

お問い合わせ先(バス会社)

アルピコ交通
濃飛バス